ニューロマスキュラーの講習会

  • 2017.09.27 Wednesday
  • 18:02
9月23、24日は、東京であった、アメリカのラスベガスから来日してくださった、チャン先生の講習会「最新の生理学的咬合を理解する〜経験による咬合から根拠に基づいた咬合へ〜」に出席してきました。

10年前、歯科大を卒業してすぐに院長とチャン先生の講習を受けて、あっという間に月日が経ちました。
来日するたびに、たくさんの刺激をくださいます。
今回は懇親会で、隣に座らせていただき、チャン先生の生い立ち、奥様とのなれそめ、ニューロマスキュラーとの出会いと発展にいたるまでを色々詳しく教えてくださって、とっても楽しい時間を過ごせました。先生の真面目で、楽しく、真摯な人柄に触れることができて、大いに笑い、考えさせられました。

また、同じく、日本でニューロマスキュラー治療をする他の歯科医師の先生方ともお互いに刺激しあえる、大変、有意義な講習会でした。

29.9.24

アメリカでのニューロマスキュラーの歴史は45年ほど。
ニューロマスキュラー治療するのに欠かせない、低周波治療器のマイオモニタ−と下顎運動測定器(現在はK7)をバーナード・ジャンケルソン先生がマイオトロニクス社と開発したのが起こりです。
日本の先進的な歯科医の先生方が、28年ほど前にバーナード先生の息子のロバート先生を日本で講演して頂けるようにお招きして、日本でもニューロマスキュラーコンセプトが知られるようになりました。

真実な理論と、確かな効果があっても、新しい考えというのは、すぐに受け入れてもらえるものではありません。

例えば、オールオン4というインプラントのやり方。
全く歯のない人に、骨の残りやすい前歯部の骨に斜めにインプラントを4本埋入して、全顎補綴するもので、総入れ歯しかなかったことに比べると、快適な、画期的な治療です。今は世界中でこの治療がなされていますし、もちろん当院でも患者さんに大変喜んでいただいています。また、以前は一社のみだったのが、多くのインプラントメーカーがこのやり方に対応できる種類のインプラントを販売しています。

それでも、このやり方を開発したポルトガルのポール・マロ先生は、始め、インプラントを斜めに入れるなんて、非倫理的な治療をしている!と、非難されて、なんと、歯科医師免許をはく奪されたのです。マロ先生は仕方なく、国外で治療を続け、成果をあげて、国内でも認められるようになり、戻ってくることができました。

激しいですよねぇー

医学の進歩というのは、そんなものです。今の常識は、以前の非常識です。逆に以前の常識が、今の非常識だったりすることはいくらでもあります。

時々、ニューロマスキュラーがそんなにいい治療なら、歯科医師のみんながやってるはずだと言われることがあります。
すぐに浸透しないのには、以前の考えから頭を切り替えるのが大変だということもあるかもしれませんが、ニューロマスキュラー治療の良さはわかっても、治療に必要な機器が大変高くて(高級車の値段です)導入できないというのが7割くらいの理由のようです。
私のように卒後すぐに、この高額で、噛み合わせ治療を客観的にビジュアル化できる唯一の機械を扱わさせてもらえる歯科医師なんてそうそういません。本当に恵まれていて、感謝感謝です。


アメリカでニューロマスキュラーコンセプトが受け入れらる過程でもいわゆる、政治的な、妬みも絡んだ話がたくさんあります。今では、ニューロマスキュラー治療に欠かせないマイオモニタとK7はアメリカ歯科医師会とFDA(アメリカ食品医薬局)にも顎関節治療に効果があるとお墨付きをもらっています。それで、患者さんにも、ニューロマスキュラー治療と言うのは良いものだと広く知られるようになってきているのですが、今度は、ジャンケルソン先生のやり方から離れているのにもかかわらず、ニューロマスキュラーの名前を使って治療する「なんちゃってニューロマスキュラー」な歯科医も出てきているようです。


アメリカでニューロマスキュラーが広く知られるようになったひとつに、ニューロマスキュラー治療で作ったマウスピース(アギリティーガードという商標でチャン先生のグループが作成しています)を一流のスポーツ選手(オリンピック選手など)が装着して、成果をあげていることです。論文などでは、このマウスピースは筋力や瞬発力を1割アップさせると言われています。

マウスガードにはパフォーマンスの改善には効果がないとか、非装着と比較して有意差がないという論文も見受けられますが、いつも咬んでいる位置から模型上で数ミリ高くしただけの「最適でない」マウスガードなら、かえって力が出なくなっても不思議ではありません。


ニューロマスキュラーのマウスガードと普通のマウスガードとの違いは、顎の位置です。

下顎と言うのは、頭蓋骨に、靭帯と筋肉でぶら下がっているものなので、6次元的に動きます。まず、上下、前後、左右、さらに、飛行機の用語になるのですが、ピッチ(飛行機の尖端が下か上に向かう状態)、ヨウ(飛行機の尖端が左右に振る状態)ロール(飛行機の羽が左右に傾く状態)です。


個人個人に筋肉、神経的に一番安定した、生理的な下顎の位置というのが存在します。それをコンピューターで下顎の運動をモニタリングしながら、低周波治療器を使って三叉神経と顔面神経に刺激を与えて、咀嚼筋群に不随意の等長性の運動を起こさせて、その個々の「最適な」下顎の位置を見つけ、その位置でマウスピースを作ると言うのが、ニューロマスキュラーコンセプトです。

1つ選手の声を紹介します。
Dotsie Bauschという2102年ロンドンオリンピック自転車チームパシュートの銀メダリストがアギリティーガードを使っている感想を2012年のオリンピック前にこう言っています↓(原文はこちら

AgilityGuardは私の秘密兵器です。これまで口や顎の問題は何もなかったので、AGがパフォーマンスを向上させるか疑わしく思っていました。コーチは必要だと確信していたので、コーチを信じることにしました。今6週間AGを定期的に装着して、(ウェイトトレーニングとインターバルセッションのバイクの両方で)その結果に魅了されています。まず、一つ目に、バランスと重心の感覚がはるかに改善されていることに気付きました。これはもともと苦労していたことではありませんでしたが、今は自転車やペダルに自分が"植え付けられた"ように感じ、自分の腰の重さが1000ポンド(約450Kg)もあって、何ものも自分を中心からずらすことができないかのように感じます。それくらい安定しています。二つ目に、自分のトレーニングについて、以前とは違う冷静さを感じます。AGが口の中にあると、スムーズでコントロールされ、落ち着いた自信を持っています。精神を集中させることができ、行き詰まったり、パニックになったりしません。 AGの装着前は、最後の数回のリフト、または最後のインターバルに入るとき、ストレスと不安を感じ、セットを最後までやりきれないかもしれない、もしかしたら、少しもできないかもしれないと心配になりました。今ではAGがあるので、1日のトレーニングを終えた後でも、いつもでも、もう一つ余分にインターバルやセットができるような気がします。これはすごい。私はAGの大ファンで、AGなしでパフォーマンスはしません。オリンピックに持って行って、他の多くのスポーツ選手に勧めるのが待ち遠しいです。ありがとうAG!


日本でも、ニューロマスキュラーが広く浸透してくれる日が待ち遠しいですし、私が何か果たせる役割がないだろうかと、スポーツ界の方々とコンタクトをとっている最中です。きっと、いいお知らせができる日が来ると信じています!

WIOC

  • 2017.07.05 Wednesday
  • 13:06
昨日まで神戸で開催されていた、World Implant Orthodontic Conference(歯科矯正用アンカースクリューの世界会議)に出席してきました。


矯正用アンカースクリューというのは、歯の矯正の時に、骨に埋め込んで、絶対的な固定源となる、チタン製のネジやプレートのことです。歯を動かすには、理想的な方向へ、歯を引っ張る力が必要になりますが、動かないアンカースクリューがあると、思ったところへ歯を動かしやすくなります。

世界と名がつくだけあって、世界の各地からの出席者が多く、とっても国際色豊かな学会でした。発表もほぼ全て、英語でされていて、最先端の技術を持つ、世界中の超有名な矯正歯科医が参加してらして、非常にレベルが高く、刺激がいっぱいの、楽しい学会でした。私がプレートインプラントについて教えていただいた、この学会の会長で、世界的に有名な菅原先生の講演も聴くことができて、改めて、先生の素晴らしさを再認識しましたし、私が仙台へお邪魔した時には未発表だったベルギーの先生の新しい治療を取り入れて、発表されていたので、止まることを知らない先生はやっぱり尊敬できるなと思いました。

会場がいくつかあって、同時に講演がなされるので、聞きたいものを天秤にかけて、あちらこちら移動しながらだったので、忙しかったです。

わかりやすいパワーポイントが作ってあったり、こちらからの質問に対して丁寧に答えてくださる著名な先生が多く、とても爽やかな学会でした。

新しい技術について知ることができたので、また診療の幅を広げることができると思います。

またこういう学会に出て、いろいろ勉強してこれるのが楽しみです


おまけの話なのですが、昨日、5時ごろに学会が終わって、新幹線で名古屋まではスムーズに帰ってくることができたのですが、大雨の影響で、名古屋から岐阜までの在来線の電車が止まってしまい、名古屋で3時間ほど足止めされて、なかなか自宅までたどり着けませんでした。。。子供たちが寝る前に自宅に帰ってくる予定だったのに、電話で話をしただけになってしまいました。ようやっと電車に乗れても、満員で、スタッフにお土産に買ったお菓子の箱もつぶれてしまうようなぎゅうぎゅう状態。ばつ
貴重な体験ができました。
診療のお休みをいただいたり、スタック状態の時に経験者としてラインでアドバイスをくれたMさん、ママのいない家で子供の面倒を見てくれた主人、支えてくださった方々に感謝します。

5月

  • 2017.05.29 Monday
  • 11:05
30度越えも連日あって、もう夏を感じる暑さですね。

5月ももう終わりなのですが、ちょっと振り返ってみます。

GWは夫と子供と一緒にディズニーリゾートへ行ってきました。
楽しい、夢の国なんですけどね、ものすごーく混んでいて、並んでばっかりでした。
次は下の子の身長が、乗り物の制限に引っかからないくらいまで伸びたら行きたいかな。。。と思います。

グーフィーと記念撮影できました



それから、夫の同級生が愛知県で開業されたので、内覧会にお邪魔しました。開業する時には、やはり、あれこれ大変なようです。頼りになる家族やスタッフがいてくれるとありがたいですね。
お互いに楽しく頑張りたいです。

昨日は東京に講習会にも行ってきました。「歯科医師のための歯科英語」という講習でした。外国人の方が増えてきていらっしゃるので、よりスムーズに対応できるように研鑽をつみたいと思います。さっそく衛生士さんに使ってもらえるようなフォーマットを作りました。

スタッフが色々な新しい取り組みにも前向きな姿勢で頑張ってくれているのは本当に感謝です。どの患者さんにも、安心してかかっていただけるように、切磋琢磨していきたいと思います。

埋伏歯の矯正歯科治療

  • 2017.03.24 Friday
  • 12:21
昨日は東京であった、矯正の講習会に行ってきました。

埋伏歯とは、骨の中に埋まってしまっていて、生えてこない歯のことを言います。

症例をお見せします。この方は、右上の1番という歯が埋まってしまっていました。
側方のレントゲン写真と、CTの立体画像です。矢印が埋まってしまっていた歯です。
X-rays

矯正治療で歯を引っ張り出しました。途中まで、仮歯を使っていました。
impacted


埋伏歯を引っ張る時には、試行錯誤で治療してきましたが、さらに引き出しが増えたらいいと思い、受講してきました。

講師の先生の症例をいくつか拝見して、治療プランの立て方が私とは違うなー、こんなやり方をされる先生もいらっしゃるんだなーと参考になりました。

ただ、受講されていた先生方は矯正をメインでされていない先生がほとんどでしたので、今更タイポドントかーと実習はちょっと物足りなさを感じました。

タイポドントとは、矯正の練習のための模型で、歯がワックスの中に埋め込んであって、お湯でワックスを軟化させて、矯正の効果を体験するものです。



収穫としては、複雑にワイヤーを曲げたりするのではなくて、通常通り、ブラケットをつけて、ステンレスワイヤーの10倍も弾力性のあるニッケルチタンのワイヤーで根気よく動くのを待つので十分という事がわかったことで、今やっていることに確信を持てたのは良かったなと思いました。

他の収穫は、講習会にいらっしゃっていた、女性歯科医師の先生と、仕事や家庭の両立スタイルについて話をしたりして、自分の境遇が本当に恵まれていて、ありがたいなと改めて思えたことです。
昨日も、夫が春休み中の子供たちを、義母たちと動物園に連れていってくれて、私が勉強するのを助けてくれました。勉強したいなと思う時に行かせてもらえるのは、本当に感謝です。



おまけの話ですが、昨日電車のモニターで、タンポポの英語dandelionは、フランス語の、dent de lionライオンの歯(牙)が由来だと書いてあるのを見ました。タンポポの葉っぱが牙に見えるからだそうです。

てことはタンポポというのは、花のことを指すのではなくて、葉っぱなのか??花だけだったら、ただのlionなのか??とかしょうもないことを考えていました。

それにしても、モニターに「歯」という文字が現れた瞬間にパッと目がいって、「何だ、タンポポの話かー」と思ってしまった自分が何だか笑えました。

筒井塾終了

  • 2016.12.12 Monday
  • 16:09
昨日、5日間のセミナーだった筒井塾が終了しました。



照子先生と息子さんの武男先生と一緒に写真を撮っていただきました。

先日71歳になられたばかりとおっしゃってましたが、筒井先生の40年以上に及ぶ臨床経験を凝縮してお教えいただきました。おかげで、目から鱗が落ちて、見えていなかったものが、見えるようになってきて、さらに確信をもって診療できるようになってきました。

筒井先生のストイックなまでに真実を突き止めようとする真摯な姿、それを後世に伝えようとするバイタリティ溢れる姿など、講義の内容とも併せて、とっても勉強になりましたし、考えさせられました。

筒井先生は私に、「先生はまだ若いから、いいですよ。自分はわからなくて、苦労して苦労して見つけたことを、先生たちはこうやって教えてもらえるんだから、本当に恵まれてますよ。」とおっしゃってました。

その通りです。私はなんて恵まれてるんだろうと思います。

学生の時に生理学の教授から教えていただいた、咬合治療の魅力に惹かれ(国家試験に出ないから、国試が終わってからじゃないと教えてやらんと言われて、しばらく待ちましたが)咬合がゆがむと頭蓋骨がどれだけゆがむのかを証明する猿の動物実験のお手伝いをさせていただきました。

その教授の紹介で、埼玉で、整体をしてから理想的な咬み合わせを取ったり、レントゲン像から第2頸椎の歯突起という位置で咬合平面を決める治療を学びました。ここで咬み合わせが全身に影響を及ぼすことを知りました。
しかし、治療方法は術者の勘によるところが大きく、複雑で、歯の神経を取るくらいまで削ったり、侵襲が大きく、納得いくものではなかったので、もっと何かないだろうかと思っていました。

ちょうど同時期に父と一緒に出た講習会で、ニューロマスキュラー治療に出会い、これだ!と確信できました。道具もすぐに揃えてもらい、治療させていただける患者さんもいらして、たくさんの経験をさせていただきました。

ただ、その病的な状態になってしまった原因へのアプローチには、まだ「もや」がかかった状態だった時に、筒井先生の本に出合いました。
今回のセミナーでは、原因へアプローチし、治療後の安定を図るための歯の形態についても詳しく教えていただきました。これでさらに迷うことが少なくなると思います。

まだ臨床10年の私ですが、濃密な時間を過ごさせてもらっているおかげで、普通の倍以上の経験を積まさせてもらっているだろうと自負しています。

最近学んだスイング理論にしても、筒井式にしても、ニューロマスキュラー治療とは治療の仕方は違いますが、病態の表現が色々あって、顎関節症を理解するのに、とても役に立ちます。真実は1つだけど、違った尺度で見ているんだなと思います。富士山をあちこちの角度から見ているみたいな気分です。

学ぶって楽しいし、とっても大事ですね!これからも先人から学び続けたいと思います。

そして、忘れてはならないのは、それを支えてくれる、家族とスタッフへの感謝。

私が留守の時に子供たちも我慢してくれてるし、子供たちを見てくれている家族には、本当に感謝です。
また、今回のセミナーはスタッフの同伴ができたので、休みを返上して、ついてきてくださった衛生士チーフ、技工士さんに感謝です。

先月末、私が就職記念日だったので、たくさんのスタッフがウィークリーレポートに、私に温かいコメントを書いてくれました。読んでいてウルウルくるくらい、とってもうれしかったです。
患者さんに、ちょっとうるさいくらいに態癖の話をしている私ですが、いつも温かくサポートしてくれていますし、私が情熱をもってやっていることを理解しようとしてくれています。患者さんに寄り添って、最善のことをして差し上げたいという私の気持ちを盛り立ててくれています。
素敵なスタッフに恵まれて、私はなんてラッキーなんでしょう!

そして、私は経営者の娘ですが、今は経営には一切関わらずに(見たことがないほど0がたくさん並んだ借金の借用書?にはサインしましたが笑)、歯科診療だけに集中できる環境にしてもらっています。これも、すごーくありがたいことです。

そして、患者様。私は若輩者ながら、信頼して治療を受けてくださっているのを感じます。患者様と個人的なことをお話しできることも私はとても楽しんでいますし、私を成長させてくださるのは、患者様です。

みなさん、とってもとっても感謝してます!!ありがとうございます!!

あ、もう一つ。今日のブログが今年最後の更新になるのかもしれませんので。
1月2日のフジテレビ夜10時、「国民的金持ち?」という番組をご覧になっていただけましたら嬉しいです!

良いお年を〜来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

筒井塾「力をよむ」ー1日目

  • 2016.09.12 Monday
  • 12:46
昨日は9月から12月にかけて、名古屋で開催される筒井塾咬合セミナー5日間の第1回目に出席してきました。

筒井先生がどんな風に(料金も併せて)診療していらっしゃるのかや、先生の本で読ませていただいて、知っていた内容をまた詳しくお聞きすることもできました。

筒井先生から学ばせていただくことは多く、楽しいものでしたが、同時に、コメットやり方が間違ってない、というか、何歩か、先を行っていると感じる点もありました。もちろん、さらに改善のヒントをいただきましたので、レベルアップしていこうと、一緒に出席してくださった、衛生士のチーフとも話し合いができました。

筒井先生は70歳を過ぎていらっしゃいますが、毎日診療する傍ら、本を執筆され、講習会や講演会で、全国を飛び回っていらっしゃいます。冠動脈が詰まってるから、痩せろと医者に言われるけど、運動する暇もない、とおっしゃってました。

どこからそんなバイタリティが出るのかとお尋ねしたら、自分が患者さんと一緒に、何十年と苦しんで、やっと理解できるようになった分を、きちんと後進に伝えて歯科界のレベルを上げることは自分の使命じゃないかと思っているとおっしゃってました。

そんな筒井先生から、同じ女性歯科医師、一人の人間としても学ばせていただくことが多かったです。また来月も楽しみです。
先生の著書にサインもして頂けました〜


さて、今回学んできたことをサンプルを使って、ご説明したいと思います。

sample

この写真はネットにあったものを張り付けてます。もちろん同じ芸能人の方です。
たぶん、顔形の加工はないんじゃないかなーと思うものを選んできました。
さて、「力をよむ」という目で見てみると、何に気が付くでしょうか?

Q:右の口の端(口角)と、右目までの距離、左の口の端(口角)と、左目までの距離は、どちらが短いですか??

  右ですね。(ここで使う左右は、ご本人の、という意味です。画面での左右ではありません)

Q:左右どちらの方が、ほうれい線が深いですか?

  歯を治して改善されましたが、最初の2枚は右ですね。

Q:頬の輪郭のラインはどちらがシャープで、どちらががっしりしてますか?

  左がシャープで、右ががっしりしてます。

この方の写真を検索していると、お顔の左から撮らせているものが多いなと感じました。

Q:上の歯の真ん中はお顔(鼻)のラインに対して真ん中でしょうか?

  右にずれてますね。

この左右の非対称はなぜ起こるのでしょうか?
・左を下にして寝るか、左の頬杖の癖があったようです。
・食事は右咬みでしょうね。

色々お直しをされている方のようにお見受けしますが、それでも、この方の癖はわかりますし、その癖によって、変わってしまった咬み合わせや、歯並びは、しわやたるみを作ってしまい、老化顔と関係してきます。

老化顔になりたくなければ、あるいは、老化顔を治すのは、咬み合わせを変えるべきだという事を知らない方が多いと思います。

左右非対称の目の下や頬のたるみ、ほうれい線やマリオネットラインを見つけて、化粧品やエステ、美容整形で外からのアプローチをしても、しわを作るもとになった、皮膚の下の筋肉と骨にアプローチしないとすぐに戻りますよね。
そのアプローチは、「歯」ならできるんです!

とりあえず、左右どちらかに寄った癖を直すのが第一歩ですね。
自分の写真をまじまじと見て、自分が気が付いていない、癖を発見してください。

6月19日セミナー

  • 2016.06.22 Wednesday
  • 15:16
先週の日曜日は福岡であった、ニューロマスキュラー治療の学会ICCMOのセミナーに出席してきました。

今回はニューロマスキュラーとはやや分野の違う「態癖」の本をお書きになっている筒井照子先生のグループで講師をされている木下俊克先生のご講演も拝聴することができました。

さっそく、興味深かった症例をご紹介したいと思います。
(写真は、射影されているスライドを撮影したものなので、お見苦しいのをお許しください。)

12歳の女の子。前歯が邪魔で、奥歯がかみ合わないとお越しになったそうです。
2週間前までは咬めていたのにということ。どういうことだとお口を見てみると、
1

確かに。真ん中から2番目の歯だけ当たっていて、奥歯が咬みあわない。
安易に対処しようとすると、
「じゃあ、当たっているところの歯を削りましょう」となります。

残念ながら、歯科界では、原因を考えずに、対症療法をしてしまう傾向があります。それも選択肢の一つだとは思いますが。

でも、急に咬めなくなったのには理由があるはず、何でだろう?と考えて、それを患者さんにお伝えするのが正しいやり方だと私は思います。原因は明らかに見えるものではないので、簡単ではないし、それを患者さんに説明しても、治療費にはなりませんけどね苦笑

木下先生は、患者さんの唇が黒ずんでいることに気が付かれました。
2

この悪い癖を直すようにとだけ、患者さんに指導して、歯には全く触れませんでした。

2週間後変化が見られました。写真はわかりやすいように初診時のと、2週間後のを並べてあります。
3

4

奥歯が咬みましたね!
やや歯列が広がっていることにも気が付きます。自己治癒力が発揮されたという表現でいいでしょうか。

この状態がベストな咬み合わせとはとても言えませんが、もし最初に削って、原因をそのままにしておいたら、
「また当たってきた→もっと削る」の繰り返しで、
最悪、「歯の神経を取って被せましょう」までなっちゃっていたかもしれません。

歯医者にとっては、その方が経営的には潤います。
それをするのは100%間違っていると言いきれませんが、私の目指しているところではありません。
私は「自分にしてほしいように患者さんにもする」を選択したいと思います。

患者さんとよくコミュニケーションを取って、お一人お一人の背景を理解して、根本原因にアプローチするのが真の医療人の務めじゃないかなと、改めて感じました。
それが、コメットの目指す、「ラグジュアリーサービス」だと私は思っています。

根本原因というのは、栄養状態、精神バランス(これは栄養にかなり影響されるようです)、生活習慣など、隠れたところにあって、それぞれが組み合わさってあっているのが多いと思います。
それが読めるように、スタッフと一緒に、さらに精進していきたいです。
この内容は今日の勉強会で、スタッフとシェアします。

全身を考慮した歯科診療

  • 2016.02.22 Monday
  • 18:54
21日の日曜日は名古屋で講習会を受けてきました。このブログで扱ったこともある、「態癖」が歯並び、しいては全身に影響を及ぼすという事を教えてくださった、筒井照子先生の講習会でした。

御年70歳になられるそうですが、北九州の診療所で診療する傍ら、全国を飛び回って、精力的に講演会をされたり、会議に出席されたりしていらっしゃいます。

数十年真実を見つけようとされてきた姿は本当に尊敬します。また、苦労して見つけた真実を後輩に分け与えてくださるバイタリティもすごいと思います。また秋にも名古屋で講習会をしてくださるので、出席するのが今から楽しみです。

内容は、本当に興味深くて、心から納得のいくことを教えていただきました。ここでまた少しづつご紹介していきたいと思います。

まず、最初に衝撃的な写真を見せてくださいました。

1
2
3
4

どんどん顎が狭く、歯が前に飛び出して、前歯が咬みあわなくなっているのがわかりますか?
保育士をされているまだ20代の女性だそうです。
子供のお昼寝の添い寝の時に自分の手で顎を狭くするように、矯正をしているのです。

歯科界では6時間以上継続して歯を動かすような力をかけないと、歯は動かないと言われてきましたが、細切れに1日辺りに合計1時間でも、歯も骨も動くそうです。おそろしいですね!

また続きます。

福岡出張

  • 2015.12.05 Saturday
  • 15:13
1週間前になりますが、ニューロマスキュラー治療の講習会に福岡に行ってきました。

講師はアメリカのラスベガスで開業していらっしゃるDr.Chanで、毎年のように日本に来てくださって、ニューロマスキュラー治療の最前線の話をしてくださいます。

今回の私が感銘を受けた点を少しご紹介します。

先回当院でニューロマスキュラー治療をお受けになった方の腰の位置が変わったことを書きましたが、頭蓋や頸椎の骨の並びさえも瞬時に変わってしまうということをスライドで見せていただきました。

cranio
左は咬み合わせ治療する前、真ん中は咬み合わせ装置を入れていない状態、同じ日で、咬み合わせ装置を入れた状態です。骨のラインが変わっていることが一目瞭然ですね。

c
咬み合わせの装置を入れていると頸椎の並びまで変わってしまうんですね!

posture
咬み合わせが頸椎の位置を変えるので、頭と肩の傾きも変わり、骨盤の並びも変わるという事が論文にも報告されています。

また今回は歯の当り方を細かく調整することも強調されていました。早速技工士さんと打ち合わせをしました。今まで以上に密に連携して、入念に微調整を施して患者様に快適な咬み合わせを提供していきたいです。

健康についても考えさせられました。
3demention

健康かどうかは構造的なもの、感情的なもの、栄養の3つがかかわってきます。1つが良くなくても、他が良ければ、その人としては何の症状もないでしょうし、他がカバーできるほどのものがなければ、痛みや症状として出てくると考えられます。
コメット歯科ではこのどれもカバーできるようにさせていただけていると自負しています。
患者様が健康で痛みのない生活を送っていただけるようにお手伝いができれば幸いです。

シルバーウィーク

  • 2015.09.28 Monday
  • 10:54
シルバーウィークには5連休いただきました。

まず最初の2日間は東京で咬み合わせ治療の研究会に出席しました。スウィング理論という考え方をしている研究会です。

以前にも書いた事ですが、咬み合わせの治療には色々なやり方があって、宗派のようなものです。それぞれのドクターが、自分はこれを信じる、というやり方で治療していきます。
様々な派があって、効果がないので廃れていくこともあります。それでもかたくなに信じて、そこから他を見向きもしない先生もいます。自分の信じてやってみた治療方法に効果が出ないので、もう諦めてしまって、「顎関節症は治らない、ずっと付き合っていくしかない」と患者さんに言ってしまうドクターもいます。そんなドクターが多いので、「顎関節症は咬合とは関係ない」と結論を出している学会もあります。

今回出席した研究会は原因の分からない、いわゆる不定愁訴も噛み合わせを調整することで改善できるというスタンスの研究会です。

治療方法は私のやっているニューロマスキュラー治療とは全く異なるものですが、私は色々なことを見聞して、真実を知りたいと思っていますし、さらによりよい治療ができるヒントが他の治療方法にあるかもしれないと思って、外からニューロマスキュラー治療を見直す意味でも、勉強しに行ってきました。

この研究会の考え方は大変興味深かったですし、考えさせられることがたくさんありました。

虫歯ができていたら、そこの治療をして終わり、保存できない歯があったら抜歯して、インプラントにして終わり、というだけの診療をしてしまうのはありがちな事ですが、

一歩下がってどうしてそこの歯に虫歯ができたんだろう?患者さんの歯磨きが足りないというだけじゃない何かがないだろうか?
と観察してみると、歪んだ姿勢、顎の位置などが見えてくることがあるという事でした。

人は体の姿勢を保持するために常に揺れているそうです。目をつぶって立った姿勢を維持しようとすると、尚更わかると思いますが、ゆらゆら揺れていますよね。5キロの重さのある頭のバランスをとるために、下顎(1キロ)も揺れているそうです。この揺れをスウィングと呼んでいました。スウィングするときに当たってしまい、下顎が真っ直ぐになるのを邪魔してしまう歯は、虫歯、歯周病、知覚過敏などをおこしやすいという事でした。

顎のずれている方向を診断して、そのスウィングを干渉している歯を削り、スプリントを入れる治療をすることで、短期間で頭痛や肩こりなどの不定愁訴や、姿勢が改善している症例を見せていただきました。
ただ、歯を削ってしまう事は後には戻れないことですし、かなり慎重にやらないと、怖いなと思いました。

ここで学んだ事を生かして、干渉を起こしてしまわないような歯の形など、さらに注意して治療に当たっていきたいと思いました。

ニューロマスキュラー治療との共通項もありました。

それは「ニュートラルポジションを探すこと」だと思います。

診断の仕方が違いますが、やはり、患者さんにとって快適な顎の位置というのがあり、そこからずれてしまい、許容範囲を超えてしまうと、様々な不快な現象が起きしまうということでした。

今やっている治療はやはり間違っていない、と確信できたことも大きな収穫でした。

医療現場でよく起きてしまうことですが、「木を見て森を見ず」というようにならないようにしたいです。症状を抑え込むことだけに専念して、根本原因を変えることが軽んじられてしまうのがそれに当たると思います。
そうならないように「全体が診れる医療人」になるため、さらに進化していきたいと思いました。

連休の後半は家族で北海道に遊びに行ってきました。雄大な自然、美味しい食事、気持ちのいい温泉、子供たちのキラキラ笑顔、家族とのゆったりとした楽しい時間を満喫してきました。


ニセコのスキー場のゴンドラに乗って展望台へ。雲がかかってて分かりにくいですが、羊蹄山をバックに記念撮影。
息子のリクエストでみんなでスーパーマンTシャツ着てます。
パラグライダーを楽しんでいる方がたくさんいらっしゃいました。風に乗って舞い上がっていくのはさぞかし気持ちがいいんだろうな〜いつかやってみたい!


羊蹄山ってとってもハンサムな山ですね〜富士山みたいにきれいな形!

おまけみたいな扱いで申し訳ないのですが、夫の誕生日祝いディナーをフェリーチェでいただきました。今回もとってもおいしくて、家族で幸せな一時を過ごせました。今回はザ・誕生日ケーキをリクエストして作っていただきました。中はスポンジも使ってますが、イチゴのムースで、甘ったる過ぎず、とっても美味しかったです!

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