新年度を迎えました

  • 2022.04.12 Tuesday
  • 17:08
日々の忙しさもあって、ブログの更新がだいぶ久しぶりになってしまいました。

ちょっとだけ近況報告をさせていただきます。

まず、息子が中学生になりました。新しい制服に身を包んだ息子は大人びて見えて、ここまで大きくなったんだなぁと感慨深くなりました。

息子の入学式で、校長先生が自分にプライドを持つという話をされていました。

「プライドを持つということは、他人を貶めるようなことはしない、自分「なんか」と卑下しない、自分のことに責任と誇りを持った言動をする」ということをおっしゃっていました。

私も40歳。歯科医師としても16年目に入りました。東京歯科大学に専攻生として在籍して5年目を迎えます。入局した時に希望していた研究とは違うテーマになりましたが、論文も順調に進ませられているので、予定通り、歯学博士の学位を取得できそうです。私も自分の仕事と立場にプライドを持って臨んでいきたいと思います。

ウクライナの戦況を見ていても、普通に生活できることのありがたみを日々実感します。また、コメットで素敵なスタッフや患者さんに巡り合えることへの感謝と幸せを感じます。

これからも、もっと人生経験を積んでいき、さらに人の役に立てれるような人間になっていきたいと思います。

歯周病は新型コロナウイルス感染症を重症化させる?

  • 2021.11.29 Monday
  • 09:42
日本国内の感染状況は落ち着いてきているようですが、海外でオミクロン株など新しい変異種流行のニュースもあってまだ予断を許さない状況のようですね。

今日は今年の1月に発表があった、中東カタールの論文を少しご紹介します。本文はこちら

カタールの85%の病床を有する医療法人で、5か月の間に新型コロナウイルス感染症と診断された患者で、なおかつ1年以内に歯科治療を受けて、レントゲン写真を撮影したことがある患者568人が対象となりました。

レントゲンで歯を支えている骨がどのくらい無くなってしまっているかで歯周病の進行度合いをステージ分けしました。
また、肥満や糖尿病などの感染症重症化リスク因子の有無もデータ収集されて、歯周病が新型コロナウイルスを重症化させる確率を計算しました。

その結果、歯周病が進行している人は、歯周病が進行していない人に比べて、死亡する可能性が8.81倍、ICU治療は3.54倍、人工呼吸器装着は4.57倍だったとのことでした。

また、歯周病が進行していると診断された群は、血液検査の結果、全身の炎症症状を示す値が有意に高かったとのことでした。

歯周病の進行具合を判断する材料が、レントゲン写真しかななく、ポケット測定や、出血状況、どのくらいきれいに歯が磨けているか、歯周病の治療を受けていたのか、いないのか、などの正確な情報がないので、ざっくりとした評価になっていると思われます。

しかし、歯周病菌は口腔内の歯ぐきから、血液内に入り込み心血管系の疾患、糖尿病、認知症などを引き起こすリスクを高めるということが以前から言われていることですので、新型コロナウイルス感染症を重症化させる一因になっていたとしても、驚くことではないかと思います。

体の免疫が、絶えず侵入してくる歯周病菌と常に戦っているということは、しょっちゅう炎症が起きているということで、炎症は身体を老化させる一因を負っていることを考えると、歯周病が比較的若い世代より高齢の世代で頻繁にみられることも、納得がいくことです。

一度なってしまうとコントロールするのが難しい歯周病。やはり予防が一番ですね。
歯科医院での定期的なメンテナンスをお受けになることを強くお勧めします。

今年も残すところ3か月

  • 2021.10.01 Friday
  • 12:32
あっという間に10月になりました。当院では今月産休に入られる衛生士さんがいらしたり、新たに勤めてくださることになった方がいらしたりで、スタッフの異動があります。

患者様に接しさせていただくスタッフは皆同じレベルのサービスと技術でおもてなしできるよう日々訓練です。
また、私を含め、子供を持つお母さんが多いので、子供の行事で抜けても他の誰かがカバーするためオールマイティに仕事ができるように配慮しています。
人間ですからミスをすることはありますし、人と人の間のことですから、摩擦がゼロなわけはありません。

私個人としては穏やかに対応したいと思っていますが、正直家族には物事をダイレクトに言ってしまう傾向があります。が、折り合いがつくよう最後まで話し合えるので何とかなってます。

今日は「苦情」や「建設的な批判」について最近読んだ事とそれを読んで思った事をシェアさせて頂きたいと思います。

良くないことをそのまま放置して黙っているのは、物事をより良くしていく事ができません。
ただし言うべき相手は当事者の本人で、丁寧に言うべきだそうです。
言いたいことを我慢し過ぎるのは、その人の精神的健康に悪影響だそうですが、悪態をつくような物の言い方も脳にダメージなんだそうです。

一例としてこんな話が書かれていました。
いつも授業に遅れてくる教師がいて、生徒たちはお互いその教師についてこそこそ文句を言っていました。校長先生に伝えても改善されませんでした。そこで、一人の学生がその教師に近づいて、丁寧に改善するようお願いしたところ、遅刻しなくなったそうです。

他の人がいるところで恥をかかせるような仕方で言うのも良くないですね。

また、ミスを指摘された時は、自分のミスだけに注目して、改善する方法を考えるべきだと思います。
相手もミスすることがある、などと言ったり、自分のプライドが傷つけられたなどと考えるのは自分の成長にも悪影響ですし、お互い感情的になりやすいでしょう。

ということで、『「良くないこと」については、改善するために口にする、言う相手は、当事者で個人的に、丁寧な口調で、感情的にならない』を私自身気を付けていきたいと思いました。

英語の先生から聞いた話

  • 2021.08.25 Wednesday
  • 10:34
ここのところ、連日のように、コロナ新規感染者数上昇のニュースを目にします。
岐阜も緊急事態宣言下になってしまったので、子供の楽しみにしていた、学校行事が次々と延期や中止になってしまっていて、今は仕方のないことだれけど、やっぱり可哀そうだなぁと思っています。


コロナ禍のマスク生活を味方にして、矯正治療を頑張ってくださっている患者さんもいらっしゃいます。積極的な見方をされているので、励まされます。

私は、英語学習のために、オンラインであちこちの国のネイティブの先生と話し、それぞれの国の情報を交換したりしています。私が歯医者だと自己紹介すると、先生たちは歯にまつわる、色々な体験を話してくださったりします。

イギリスでは、ロックダウンの影響で、歯医者も閉じなくてはいけなくなってしまい、患者さんも、仕事ができない歯医者も、大変なようです。
奥歯が折れちゃったんだけど、どうしよう、何か自分でできることないだろうかと相談されましたが、それは、緊急性があるから、電話して、特別に診てもらうようにしてください、とお返事しました。

色々お聞きした中で、1つ、衝撃的な話があったので、ご紹介します。

中東の5つ星ホテルの支配人をされていた、アメリカ人の方の体験です。

イスラム教の国ですので、ラマダンという、断食の時期があって、どこの歯医者もお休みだったその時に、奥歯が化膿して、ひどく腫れ、痛みもとても強くなってしまったそうです。

強いお酒を飲んで、痛みを紛らわしていたけれども、ついに耐えられなくなって、秘書に、何とか歯の治療をしてくれる人を探すように頼んだんだそうです。

そこで、秘書がようやっと見つけて、来てくれたのが、背の低い男性。そのアメリカ人の方が座ってる状態で、膝の上に馬乗りになって、ペンチみたいなので、力づくで歯を抜いてくれたそうです。

すでにひどく痛かったし、お酒を飲んでいたので、抜くときの痛みは、麻酔はなしでも、耐えられたそうです。

後で分かったのは、歯を抜いてくれた人は、普段、ラクダなどを診ている獣医さんだったとか。。。

ということは、使った道具も、動物と兼用のものだったんでしょうね。


障害がなく医療を受けられるというのは、本当にありがたいことですよね。
改めて、恵まれていることを知ることができました。

嬉しい口コミをいただきました

  • 2021.07.02 Friday
  • 15:48
早いもので、今年ももう折り返し地点に来ました。

今日は私が治療に関わらさせていただいた、何人かの患者様がGoogleに嬉しい口コミを書いて下さったので、ご紹介します。

私は歯科医師になって、15年になりますが、この仕事がとても大好きです。患者様に笑顔になっていただけるお手伝いをさせていただけるというのは、本当に報いが大きく、技術を向上させていこう、最新の知識を取り入れていこう、動機付けになっています。
治療が終わった後も、患者様と、定期検診などを通じて、長くお付き合いさせていただけるのも、本当にありがたいと思っています。近況をお聞かせくださったりしてくださる患者様とお話しできるのも、楽しいひと時です。

そして、このように、推薦の言葉をいただけるのは、身に余る光栄で、非常に感謝です。書いて下さった方がどなたなのか、内容から、私には容易に想像できます。本当に本当にありがとうございました!!

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また末永くご縁がありますように、精一杯頑張らさせていただきたいと思いますので、今後とも何卒よろしくお願いいたします。

睡眠時無呼吸症候群 その3

  • 2021.05.25 Tuesday
  • 11:20
以前に書いた
睡眠時無呼吸症候群 その1
睡眠時無呼吸症候群 その2
では、睡眠時無呼吸症候群で、どんな疾患が引き起こされる可能性があるのかを紹介しました。

今日は、治療法について書いていきたいと思います。

まず、無呼吸症候群には、中枢性と閉塞性がありますが、歯科が関係してくるものは、閉塞性の睡眠時無呼吸症候群です。

この絵は気道が黄色で表されています。これが正常な状態です。
正常

下顎と舌が後ろに下がってしまうと、この絵のように、気道が狭くなります。狭くなってる気道を空気が通るときに、口蓋垂、いわゆる「のどちんこ」が振動して、いびきになります。吸い込んでいる酸素の量が減るので、決して良い状態ではありません。
狭窄

そして、さらに下顎と舌が、後ろに下がって、完全に気道をふさいでしまうと、息が止まってしまいます。こうなると、窒息して死んでしまいますので、その度に脳が、目を覚ませ!と起こして、深く眠りに入らないようにして、再び、息をし始めることになります。
閉塞

つまり、睡眠時無呼吸症候群というのは、万年寝不足状態なので、日中に突然眠ってしまったり、寝てる間に身体を回復させるために出てくるホルモンが十分に分泌されなかったりするので、健康が脅かされたりするようになるわけです。

治療法としては、減量、手術もありますが、よく使われるものには、CPAP(シーパップ)と、歯医者で作る口腔内装置があります。
CPAPは簡単に言うと、鼻や口に強めの風を吹きかけて、気道が閉じないようにする装置です。
非常に有効ですが、音のする装置ですし、のどが渇いたり、持ち運びが簡単でないなどのデメリットもあります。

口腔内装置というのは、下顎を突き出した状態で、固定させて、気道が狭くならないようにするものです。

口腔内装置だけで、いびきや無呼吸の改善が不十分な場合は、CPAPと併用することもできます。風の量を減らすことができるので、メリットがあります。

口腔内装置は、健康保険でも作成することができますが、上下の歯のマウスピースを接着して固定してしまうので、いびきや無呼吸の状態に合わせて、もっと顎を前に出したり、逆に後ろに引いたりなどの調整は難しいです。

一方、ソムノデントという装置があります。これは上下がバラバラですので、くしゃみをしたりしても問題ありませんし、顎ががっちり固定されてしまうことからくる不快感も軽減されます。

ソムノデントの従来型はこのように、下のマウスピースに三角形の突起がついており、これが、下の顎を前に維持する物でした。
従来

今回、新商品ができて、ストラップで下顎を固定することで、下顎の自由度をさらに改善させる装置ができました。
アヴァント


下顎と下あごが後ろに下がってしまう原因に、歯列の狭さもあります。矯正をすることで、改善されることもあるので、参考にしていただけたらと思います。こちらも以前に書いたものですが、成長期の子どもにとても大事なことです。

いびきは、残念ながら、加齢により増える傾向にあり、放っておけばよくなると言えるものではありません。気になる症状をお持ちの方の参考になれば、幸いです。

臨床家15年目を迎えました。

  • 2021.04.19 Monday
  • 12:10

月日が経つのは早いもので、歯科医師になってから15年目を迎えました。


色々なことを経験させてもらいましたが、無事にやってこれたことについて、ひとえに多くの方に支えていただいたからだと、感謝しています。


コロナ禍になってから、1年以上過ぎても、まだ以前のような日常が戻ってくる日は見えてこない日々ですが、自分のやれることを淡々とこなしていくしかありませんので、じっと待ちたいと思います。


そして、私たちが経験している事態が、今後の人類の役に立つ経験として残されていくことを望みます。


さて、コロナ禍になって、初期の時点で、歯科治療はハイリスクだと報道され、現場では混乱が起きていました。


実際、どうだったのかというと、こちらのクインテッセンス(医療や歯科関係の雑誌や書籍を取り扱う会社)の新聞記事がありました。



「歯科治療を介しての感染拡大事例はなかった」

とのことです。


歯科医院側の努力もあるでしょうし、当院に来てくださる患者さんは、ほぼ全て、マスク着用をし、手指消毒にご協力いただけるので、必要な感染対策をとってくださっていると感じています。


ワクチンが功を奏したとしても、基本的な感染対策をとる必要は、まだしばらく続くようです。


しかし、歯科医院を訪れていただくことでのリスクは、当初、恐れられていたほどではないことがはっきりしましたので、安心して受診していただければと思います。

子どもの矯正

  • 2021.03.02 Tuesday
  • 12:18
あっという間に3月になりました。岐阜県下に出ていた緊急事態宣言は解除されましたが、飲食店の時短営業はまだ続くようで、色々苦労されている方々も多いと思います。

必要な方々に、助けが迅速に来てくれますように。

何人かの患者様から受験が上手くいったという、うれしい声をお聞きすることもできました。本当におめでとうございます!!
輝かしい未来に向かって羽ばたいていかれますようにお祈り申し上げます。

子どもたちは人類の宝です。すべての子どもたちが健やかに成長をしてくれるようにと願ってやみません。

私も歯科医師として、その一助を担わせていただけることは、本当に大きな喜びであり、やりがいのある仕事です。

矯正には様々なやり方があります。長いこと効果があると信じられてきたものでも、かえって有害であることが証明される事例もあります。治療直後だけではなく、長期間にわたって治療結果がどうなのかをしっかり見極める必要があります。私自身、2人の子どもの親として、自分の子どもにとっても、どんなやり方が一番最善なのかと色々検証してきました。

様々なことに当てはまるかと思いますが、矯正に関しても、やはり、「シンプル イズ ザ ベスト」だと思います。

矯正の装置には、大きく分けて、固定式の装置と着脱式の装置があります。

固定式の装置は、接着剤で歯にくっつけてしまうので、患者さん本人が自分で取り外すことができません。
ずっと付いているので、安定した効果を発揮することができる反面、食事や会話、清掃のしづらさがあります。上手に歯磨きできなかったりすると、虫歯になってしまうこともあります。

着脱式の装置は、本人が着けてくれるかどうかに、治療の成果が大きく依存します。かかる力は、強い力ではなく、弱い力ですので、痛みも固定式に比べると軽度でしょう。歯ブラシも普通にできるので、虫歯になるリスクも少ないです。
装置を壊してしまったり、なくしてしまう確率は、固定式に比べると高いかもしれません。

私がさせていただいてる矯正治療では、成長の残っている子どもには、固定式の装置を使うのは、とても稀です。もし付けたとしても、極力短期間に留めます。
理由は、10代後半から20歳くらいにかけて、歯並びが大きく変わることが調査によって明らかになっているので、10代前半などで、咬み合わせを仕上げてしまっても、それを維持できるのは短期間でしかないからです。

せっかく苦労して治療して、すぐ崩れてしまったら、何のために治療したのか分からなくなってしまいます。
また再度矯正装置を付けますか?もうやりたくない、という方も多いでしょう。

成長期の残っている、骨の柔らかい時期には、今の骨の幅に歯を並べることを目的とするのではなく、持ってる歯に合わせて、骨が成長できるように誘導してあげることがベストであり、シンプルなはずです。

ガタガタの歯並び(叢生)で、まだ小学生の子どもなのに、抜歯を決めてしまうというのは、私にとっては、あり得ないことです。だって、その時期なら、骨の成長が残っていますから!なんてもったいない!

10歳くらいまでなら、主に夜間だけに装着する着脱式の装置だけで、かなりの改善が見込めます。
もちろん、日中もずっと装着する装置を選択しても、改善するとは思います。でも、夜間だけの方がシンプルで、楽ですよね!手間をかければかけるほどいい結果になるとは限りませんので。

今日ご紹介するのは10歳からマイオブレイスを1年使用していただいた女性の患者さんです。非常に協力的に毎日装置を使ってくださったので、1年でかなり大きく変化しました。
上の歯がかなり前に出ている出っ歯でしたが、上の前歯が引っ込むと同時に、下顎の成長が発揮されたケースです。これからの成長を見守っていき、また細かいことについては、高校生くらいになってから、固定式の装置で、手早く治療を終えることができるでしょう。

左が治療前、右が1年後です。

セファロ比較

B&A

夜間だけ使っていただくタイプは、日中も使っていただくものより、負担が少ないので、継続した協力が得やすいのもメリットです。
継続していただくには、自粛疲れじゃないですけど、矯正疲れが出ちゃったら困りますからね。

お子さんの歯並びは、なるべく早くに骨を成長させることで解決!とご記憶いただけたらと思います。

美味しく楽しく食べることの大切さ

  • 2021.01.27 Wednesday
  • 11:53
今月、岐阜県知事選挙がありました。
それぞれの候補が医療についても発言されていたので、私も興味深く拝見していました。
その中で、江崎よしひでさんがいつまでも、美味しく、楽しく食べることの大切さを強調して、要介護での食についてこんな興味深いお話をなさっていました。

栄養士が考えた、栄養バランスがばっちりのメニューでも、美味しくなければ、残してしまうので、結局栄養に偏りが出てしまう。
京都の老舗料亭の料理人が作った美味しい料理でも、味も素っ気もないプラスチックの容器に入れたら、台無しになってしまう。美味しく楽しく食べることが重要。

そういうコンセプトのイベントに参加したご夫婦の話。漆塗りの器に入れた介護食を奥さんがパクパク食べているのを見て泣き出したご主人。一体どうしたのか聞いてみると、今まで認知症の奥さんを介護してきて、食事の時間はいつも戦争だった。栄養士に聞いたように作っても、食べてくれなかったり、吐き出してしまったり、壁に叩きつけたりで、ひどい有様だったのに、今日は自ら食べてくれてる、と。

また別のお話。
軽度の認知症のおばあさん、ピアノを弾いたり、よくしゃべる活動的な人だったれど、誤嚥を起こしてしまったので、鼻からチューブを入れる食事に切り替わってしまった。本人は嫌がってチューブを抜こうとするので、身体拘束されることになってしまった。鼻のチューブから入ってくる食事の栄養バランスはばっちりなので、顔の色つやはいいし、生き長らえていくけれど、ベッドに拘束されているままなので、認知症がどんどん進んでしまって、喋れなくなってしまった。


色々考えさせられますよね。
誤嚥を起こしてしまう方に必要なのは、弱ってしまった、飲み込む筋力を鍛え直すことなのですが、リハビリにも肺炎などのリスクを伴うため、積極的に実施している施設は少ないと、以前出席したアンチエイジング学会でも聞きました。

また、日本は精神科やその他も含めて、身体拘束をする数が圧倒的に多いという話を聞いたこともあります。
何がベストな方法なのか、また議論が進むことを心から願います。

さて、いつまでも、楽しく、美味しく食べるには、歯が大切なのは言うまでもありませんね。

今日は50代後半の女性の矯正症例をご紹介します。
治療前は歯のガタガタもあり、お顔が歪んでいるように見えてしまっていました。
治療を終えられてからを比較すると、きれいに並び、お顔の歪みも良くなられていて、ご本人も大変喜んでくださっていました。

左が治療前、右が治療後です。
k1
K2
K3
K4

2年近い治療期間よく頑張っていただきました。
私もいつまでも、ご自分の歯で、楽しく食べれるお手伝いをさせていただけたかと思い、うれしく思います。
歯並びが気になっていらしても、自分はもう年だから、矯正なんて・・・とお考えになる方もいらっしゃいますが、乱れた歯並びの方は、舌の筋肉の衰えが非常に高い確率で起きています。逆に、一度きれいな歯並びにしても、舌の筋肉が衰えたままでは、また、乱れた歯並びに戻ってしまいます。ですから、矯正中から、しっかり舌の筋トレを指導させていただいています。
いつまでも誤嚥を防いで、自分の口で食事を召し上がれるようにするためにも、自分の歯並びと舌の筋肉を軽視しないでいただきたいと思います。

2020年を振り返って

  • 2020.12.25 Friday
  • 12:51

今年は、初めての体験をたくさんしました。


家からほとんど出ない事は、初めてのことでしたが、家族で過ごす時間がより増えて、ハムスターを飼い始め、そのかわいらしいしぐさに癒されたり、大笑いしたりしました。
話題のようだからと、鬼滅の刃のアニメを見て、どっぷりはまり、映画も数回見に行き、たっぷり泣き、普段なかなか乗ることのなかった、流行の波というものに乗っている気分を楽しんでいます。


娘が持っている黒っぽいのがハムスターです。



オンラインでの学会発表も初めて体験しました。

本来なら、広島に行くつもりだった、スポーツ歯科医学会学術大会、予め、パワーポイントに音声を吹き込んで、データを送り、当日現地で流してもらい、質問はZoomでお答えする、という形式でした。

やってみると、かまずに10分程度喋るというのは、なかなか困難で、何回か撮り直しました。それでも、完璧ではなく、妥協したものを提出しました。アナウンサーや俳優や声優さん、落語家など話すことを仕事にされている方って、すごいんだなーと改めて感服しました。


マウスピース矯正の有名ブランド、インビザライン社の講習会もZoomで受けました。あらかじめ資料などを送ってきてくださっていたので、何も得そこなっている感じもなく、質問も十分にでき、満足できるものでした。

本来なら、東京に行くために、往復6時間取られていたのに、服装も気にせず、開始5分前にパソコンの前に座ればいい、途中で子供が入ってきても、言葉を交わすこともでき、丸1日潰す必要もなく、大変便利だと感じました。


オフラインの歯内療法のための講習会も2日間、東京で受けました。こちらは、オンラインで講習を受ける人には資料などもなく、その場で質問もできる形式ではなかったので、現地に行って良かったと思えるものでした。これから、変えられていくのかもしれませんが。


今まで、やろうと思えばできたことも、ニーズが大きな声で言われなかったり、現状が当たり前になりすぎていて、新たなことに投資する価値を見いだせていなかったものが、脚光を浴びたりしたと感じます。


このパンデミックが人類が新たな問題に直面して、それを乗り越えるために、様々なアイデアや工夫を生み出す一助となり、より質の高い生活を送るためのきっかけになってくれるように切望しています。


救済されるべき方々に1日も早い救済を、この経験をしっかり分析して、教訓として生かすこと、を社会が進めてくださるように、心から願います。


2021年が皆様にとって良い年になりますように!

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